最も簡単で確実な、家庭での灯油保存について

フレイムストーブ DIMとTOOL

余った灯油は、しっかりしたペットボトルの口までいっぱいに充たし、酸化を防ぐためにラップなどで密閉状態にしたうえで保管します。

そろそろ、本当に寒い季節がめぐってきました。北海道や東北・北陸地方で雪が降り、そして積もってゆくというニュースを見ると、ようやくあの季節が巡ってきたかという思いと、これからの数ヵ月にわたって続く耐寒への準備に、気持ちが締まります。

我が家でもこの週末に、8ヵ月間、北のベランダのコンテナで保管しておいたファンヒーターを出しました。もうずいぶん古い型ですが、結構気を使って、掃除・保管をしており、問題なく動いています。

灯油の保存1
ファイヒーターと保存灯油

狭い場所での道具の取り出しには、いつも苦労していますが、上の写真のように、コンテナにはファンヒーターといっしょに、最後に残った灯油が保管してあります。

どこの家庭でも同じと思いますが、灯油を使う暖房機の場合、どうやって残った灯油を使い切るか?ということに悩みます。

いわゆる「反射型」や「対流型」といわれるようなストーブであれば、単純に燃やし切ってしまえばよいですが、ファンヒータの場合は、センサーの制御で火が消えてしまったりして、なかなか面倒です。

それ以前に、相当な量が余った場合には、無駄な燃焼をさせるよりも、次のシーズンに向けて保存しておきたいと考えるのが自然ではないでしょうか。

私の場合は、まさにその節約思考が最初に浮かんできます。そして、ファンヒーターを使うようになってから、ずっと「ペットボトル」を利用して、灯油を保管しています。

今年の場合は、少し多めに残ってしまいましたが、いつも通り「ペットボトル」で保管しました。

灯油の保存2
灯油を保管した状態のペットボトル

ペットボトルで灯油を保管するうえでのポイントは、次の4点です。

1.灯油は容器いっぱいに詰める

灯油は、必ずペットボトルにいっぱいになるようにしてキャップをします。いっぱいという状態は、灯油をボトルの口のぎりぎりまで充たすということです。
私の場合は、ボトルの口までせいぜい2ミリぐらいし残っていないところまで満たします。
この作業をするときには、いわゆる「ジョウゴ」というものが必須です。溢れを防ぐためには、ある程度の量までは灯油ポンプで入れ、それとは別に用意した作業用の中サイズのペットボトルにいれておいた灯油を、ジョウゴを使って慎重に注いでいきます。
ペットボトルに多くの空間が残ったままでの保管は、基本的におすすめしません。時間の経過とともに酸化がすすみ、次に使うときに、とても「臭い」灯油となってしまうからです。その意味では、ペットボトルは大・中・小と、いくつかのサイズのものを準備しておくとよいです。

2.ペットボトル口をラップなどで密閉する

灯油を充たしたら、ペットボトルの口をラップやビニールで塞ぎます。このときには、いわゆるレジ袋のような硬めのものは避けます。ビニールのように伸縮性があって、蓋とペットボトルの口の隙間を、可能な限り埋めてくれるものを選びます。
この方法は、車で灯油を買いに行く場合、ポリ容器の蓋を締める前にもやっています。走っているうちの振動で、家についたら結構灯油がにじみ出していて、車内に灯油の臭いにおいが残るのを、防ぐことができます。

3.しっかりした硬さのペットボトルを使う

上の写真で、後列の真ん中のペットボトルに、3センチぐらい空気がたまっているのが見えます。ラップで密閉していますが、やはり8ヵ月もすると、灯油がゆっくりと気化していって、ペットボトル内の容量が減っていきます。たまたま密閉が不完全であったために空気がたまりましたが、他の5本は空気が入らず、かわりにペットボトルが少し変形して、歪んだ状態になります。
どういった種類のペットボトルを使うか?ということについては、もちろん簡単に潰せるような、やわなものではだめですが、自然に歪むということを考慮にいれて、比較的しっかりした硬さのものであれば問題ないです。
そして、ペットボトルは、製品性質上とても安定していますので、何度でも使用できます。私は、灯油保管用のペットボトルは固定して使っています(蓋は取り換えます)。

4.ヒーター本体からの灯油抜き取り

ペットボトルに保管するうえでの問題というよりも、ファンヒーターのタンクやファンヒーターの本体に残った灯油をどうやってペットボトルに移すかという問題があります。
これは、タンクや本体の構造がさまざまなこともあり、一概に言えない問題ですが、私の場合は、タンクから取り出すのは、そもそもポリタンクから灯油を入れるときに使う灯油ポンプを使って逆流させるだけです。本体に残った灯油も同じですが、構造上、最後に残った1センチ以下のものを吸い上げるのは、なかなか困難です。この対策として、灯油ポンプの吸い上げ口を、筒に対して直角になるよう切って使っています。

灯油ポンプの吸い口
灯油ポンプの吸い口(赤丸)

購入したときは、筒に対して斜めに切られた吸い上げ口をしていますが、直角にしておくと、わずかに残った灯油も、かなりきれいに吸い上げることができるようです。

今年の冬が、どれほど厳しいものかわかりませんが、石油製品の値段が高くなっている現状では、可能なかぎり節約をすることなります。

今度の春、灯油の余りがある程度でたとき、この方法を試してみてはいかがでしょうか。



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